お墓の修繕依頼の中でも墓所内に植えた木の根が石を動かしてしまっている例が多くあります。
緑があるお墓はとても雰囲気がいいのですが、一方で大きなリスクも伴います。
今回はそんな木によって倒壊しそうになったお墓の外柵まわり交換と、せっかくなので一緒にバリアフリー化した修繕リフォーム工事についてご紹介したいと思います。
土の中は木の根でいっぱい!
霊園に行くと墓所内の木が大きくなってしまっているのをよく見かけます。
植えた当初は問題ないのですが、樹木もいずれは必ず大きくなります。まめに剪定しても、幹の太さは大きくなっているのにお気づきでしょうか?それに比例して土の中では根もどんどん成長しています。
やがては墓所内中に張り巡らされた根は石を押し出してしまうのです。
木の成長で石が倒壊の危険性!?
今回は墓所階段両脇に2本、石塔脇に1本の木がありました。
ご相談を受けた時は木を抜いて外作を積み直して修繕するお話でしたが、現場にて石の状態が想像以上に風化が進んでいたため、既存の大谷石から御影石に交換し、せっかくなのでバリアフリー化する事になりました。
石塔以外全て撤去してまずは抜根
工事の流れとしては、石塔以外全て撤去、土を全て抜きつつ抜根します。
新たに御影石の外作を取り付けた際は土ではなく砕石にします。
根を細かく切断しながらでないと土が抜けないのでイラストになりますが、今回の状態です。
やはり土のどこを掘っても根が張っている状態でした。
御影石の外柵を施工して復旧
無事に外柵を御影石に交換し、過去碑等の付属品も復元しました。
バリアフリー化したので階段まわりがなくなり、スッキリ広々感じます。
今回は全て一枚石を使い施工しました。細かい石を重ねませんので繋ぎ目がなく、頑強な作りになります。
石と石のコーナー部分にはアンカーを打ちこみ、ステンレスプレートで補強しました。
墓所内も全て石張りにしたのでこれでもう木や草も生える心配はありませんね!
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