春秋お彼岸、お盆、納骨等法要などの行事の際、ご依頼が増えるのが『墓石クリーニング』です。
皆さん、可能な限りはお墓そうじをされれいるようですが、建ててから年月が経ったお墓はなかなか思うようにきれいにならないのが現状です。
屋外で風雨に晒され、汚れのつかない物など存在しないからです。
長年の間に苔や水垢がこびり付いて落ちない、といったご相談があるのはごく自然なことなのかもしれませんね。
お墓そうじはまめにやっているつもりなんだけど、なかなか汚れが落ちないのよね。
もうすぐ法事があって親族が集まるから、きれいにしておきたいわね。
常に風雨に晒されるお墓は汚れてしまうのはしょうがないですよね。
特に風当たりが強かったり、木陰だったりすると、余計汚れやすいかも。
今回は墓石のクリーニングについてお話しさせていただきますね!
『お墓そうじ』と『墓石クリーニング』の違い
『お墓掃除』とは
皆様が一般的にやられている、いわゆる『お墓そうじ』は私たち石材業者も行います。
基本的には一般の方々と同じで身の回りにあるお掃除用品を使って行う方法です。
かなりきれいにはなりますが、完全とまではいきません。
特に研磨していないゴツゴツした部分に関しては、苔や汚れが石粒子の中までな入り込んでしまっているため困難です。
詳しくは別記事で掃除方法や使用する道具などまとめていますので参照ください。
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お墓そうじに行こう!石屋さんの掃除方法を伝授!
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『墓石クリーニング』とは
それに対して『墓石クリーニング』は業務用高圧洗浄の機材を持ち込み、研磨材、薬剤などを駆使して行いますので見違える程きれいになります。
※新品に戻るわけではないのでご注意ください
頑固な苔や水垢も落ち、くすんでしまった石も光沢が戻ります。
ただその分、コストがかかってしまうので見積もりを出してもらい、金額を確認することが必要になってきます。
実際の施工例
高圧洗浄施工中
『墓石クリーニング』はこのような感じで行います。写真は高圧洗浄を使用しているところです。
施工前、施工後を比較
実際の写真を使ってご覧頂こうと思いますが、行程通りに見ていただくより施工前と施工後を比較した方がわかりやすいため、並べてご紹介しますね。
全体的なようす
Before
外柵や土台、階段といった石塔のまわりの石はかなり苔がついています。
目地(石と石のジョイント)の周りも黒い水垢がついています。
石塔(黒い石)も全体的に白く水垢に覆われています。
After
外柵、階段まわりや灯籠もきれいになりました
土台石の苔も薄くなりました
石塔はツヤが戻り、光っていますね!
石塔(正面から)のようす
Before
白い水垢と赤い苔によって全体的に覆われている感じです
目地も所々取れているので一緒に直します。
After
石塔の頂点から一番下の台石まで、完全にきれいになりました。
目地もやり直してツヤも元通りですね!
石塔(斜めから)のようす
Before
水垢が白く結晶化していますね。これがなかなか落ちないんです。
光沢も無くなってぼんやりくすんだ感じです。
After
水垢が落ち、光沢が戻りました。
反射した写り込みが見えるのが確認できると思います。
石塔(横から)のようす
Before
上記同様、水垢、苔に覆われています。
一番下の台石の目地まわりが黒くなっています。
After
全ての汚れが落ち光沢も元通り、光を反射してますね!
台石もきれいになり、目地もやり直しました。
『お墓そうじ』と『墓石クリーニング』の値段って?
さて、お墓もきれいになりましたがそれにかかる費用の方も気になるところだと思います。
お墓そうじ、墓石クリーニングともに実際には墓所面積、難易度によって現場ごとに違いがあるため一概には言えないのですが、参考として今回写真に使用させていただいた現場のおおよその金額をお伝えしておこうと思います。
間口1.8m×奥行き2.5m
お墓そうじの場合
45,000円(税込) ※目地補修有り、苔・水垢落とし有り(可能な範囲)
墓石クリーニングの場合
77,000円(税込) ※目地補修有り
一般的なお墓の場合、概ねこの程度のご予算で対応できると思います。
お墓の汚れでお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。