今回は新規の洋風墓石工事の様子を紹介したいと思います。
最近は当店でも8割以上が洋風墓になっていますが
その中でも人気の石種、クンナム(黒御影石)とアーバングレーの組み合わせで色合い的にも最高のマッチングになっています。
デザインポイント
- 黒とグレーの色合いで落ち着きがあり、圧倒的な高級感。
- 飽きの来ないデザインと色合い。
- 全体的な黒の横ラインを強調し、更に参道から石塔まで繋がる一本の縦ラインを意識。
基礎工事
写真はコンクリートを流した直後ですが、実際の工程は、
- 墨出し、レベル(高低差)
- 土掘削〜残土運搬、処分
- 砕石入れ、転圧
- 型枠、カロート設置
- 鉄筋組み
- コンクリート流し込み〜天端ならし
- 型枠撤去、整地
といった流れがあり、特に大型車が現場に横付けできない墓地工事の場合はスコップで手掘り掘削と土運搬、生コン運搬の手段が一輪車しかなかったりするため、体力的にも過酷な作業になります。
写真中央の四角い枠がカロート(納骨室)の穴です。この部分もコンクリートを打設してしまうとカロート内の床が土になりませんし、水の捌け口がなくなってしまうため、内部に水が溜まってしまいます。
カロート両脇にある丸い管はこの後設置する土台石の内部の水抜き孔です。内部結露による水があった場合も基礎の下に流れるようになっています。
石工事開始
組み立て開始
コンクリートがしっかり固まり、型枠を外したらいよいよ石工事になります。
写真にはたくさんの石の部品が見えますが、これから一つ一つ組み立てて行きます。
先程の基礎工事でお話しした通り、大型車は進入できませんのでカニクレーンという移動式クレーンでの作業となります。(この移動式クレーンが進入できない現場もあるんです…)
養生もしっかりと!
位置を示す墨に合わせて外回り土台石と参道の石を取付けました。
今回参道の中央が黒御影石なので傷がつきやすいため、養生もしっかりしておきます。
耐震金物補強
石と石の間には接着剤が入っていますが、内部はこのようにアンカーボルトを打ち込んで金物補強をしていきます。
カロートや参道両側の腰掛け石も設置して、だいぶ格好が見えてきましたね。
目地コーキング
石と石の隙間は全て石材用のコーキングでの目地になります。ここまで進むと綺麗になりますね!
完成
クンナム(黒御影石)とアーバングレー。黄金の組み合わせ
石塔と付属品を組み立てて完成となります。
冒頭で触れた通り、今回は土台の天端石をクンナム(黒御影石)にして横のラインを強調し、参道から石塔にかけても縦に黒い一本のラインになるようにデザインしました。
石塔の形は代々まで飽きが来ないようにオーソドックスなデザインにしました。
黒とグレーの組み合わせなのでシックで落ち着きがあり、更に高級感がありますね!
横から見た所です。もったいないのですが前後で高低差があるので後ろの半分は埋まってしまいます。
ぐるっと一周黒御影が回っているので後ろから見ても高級感がありますね!
百合の花の彫刻
今回は百合の花を立体彫刻させていただきました。お石塔に存在感が生まれます。サンドブラストで掘るのですが、何度練習してもこれは難しいです!
今後もお客様のイメージに合わせ、様々なご提案ができればと思います。